うつ病と食事の関係性 ~食事から見えてくる心の様子~

 

うつ病と食事の関係はあるの?!

 

食事は人が生きていくためのエネルギーをとる行動であり、日々の楽しみの一つでもあります。

ただ、うつ病の方の中には、食欲がわかず、何を食べても味がしなかったり、食べているけれども、砂を噛んでいるよう感じるようになることもあるそうです。

 

この食事。

食欲は人間の三大欲求の一つというわれています。

「三大欲求」とは、生きていく上で重要な3つの欲求の総称です。

一般的には「食欲・性欲・睡眠欲」のことを指します。欲求の程度は人それぞれ違いますが、誰しも持っている欲求です。

睡眠は生命を維持する大切な行動ですし、食べて栄養を摂取しなければ死んでしまいます。また、性欲は子孫を残すために必要な、動物としての本能です。この3つの根本的な欲求が働くことで、私たちの生命活動が成立しています。

 

 

この三大欲求は生きていくうえで大事な要求ですが、うつ病になると食欲がわかなくなるため、お湯を沸かすことすら気力がなく、やらなくなってきてしまうそうです。

そのため、調理が必要なく手軽に食べられるものが食事の中心となり、菓子パンやお菓子など、食事の中断や再開が簡単にできるものを好むようになります。

 

そうなると当然、栄養状態に影響してきます。

脱水症状や栄養不足から始まり、骨粗鬆症になるなど、うつ病の方の身体に甚大な影響を及ぼします。

 

 

乱れてしまった食事の改善方法はあるの?

 

重症の方は特に医療介入による休息と服薬がとっても大切だそうです。

ある程度落ち着いてきたところで、具体的な食に関するアドバイスを専門の栄養士などから行う必要があります。特に、食生活の改善が今、そしてこれからの療養に必要であり、抗うつなどの心の症状を改善していくためにも食生活を改善し、栄養が大事であることを何度も伝える必要があります。

 

 

 

どんな食事がいいのかな??

 

近年、うつと栄養や食事についての研究が盛んにおこなわれます。うつ病を改善するためのレシピ本も出されているんです!

 

 

 

 

うつ病のリスクを下げる食事として、よく言われているのは地中海式の食事です。

野菜や魚介、オリーブオイルや赤ワインが多めの食事ですが、西洋的な食事と比べると、肉や乳製品は比較的少なめだと言われています。

また、主食や主菜、副菜がそろった伝統的な和食のスタイルが良いという研究報告もあるようです。

さらに、この地中海式と和食をいいとこどりして融合した「地中海型和食」を提案する本も出ています!

 

 

 

 

私自身、うつ病になりましたが投薬せず、仕事の配置転換で乗り越えた経験があります。

あの時、うつ病と食事が関係していることを知っていれば、少しでも自分の症状を自分で回復し、大好きだった仕事を手放す必要もなかったのではないかと悔やむこともあります。

 

誰でもうつ病になる可能性はあり、うつ病と隣り合わせで生きているなと感じます。

少しでも自分でできるうつ病対策をすることで、それが病気に対しても免疫に対しても強い体作りになるのではないでしょうか。