月経の大切さを娘に伝えるために
娘は小学校2年生になりました。
小学校入学時にはまだお腹もポッコリしていて、お尻もぽてっとして幼い丸っこさが残っていたのですが、もう手足もすらっと伸びて幼さがだんだんなくなってきました。
小学校2年生ではなかなか初経が来る子は少なそうですが、小学校3年生までの低学年のうちに来る子は6パーセントぐらい、4年生からの高学年では70パーセントぐらい、中学生では20パーセント弱のようです。
なぜ、月経の大切さを娘に伝えたいかというと、私自身が月経の大切さが分からないまま大人になったからです。
月経の大切さを知り、人間の女性として自分を大切にしてほしい、という思いを強く持っているからです。
私の月経史
確か、初経は小学生の時には来ず、中学に入学しても来なくて悩みましたが、結局二年生になって来た記憶があります。周りの子と比べると発達が遅いほうで、胸がないことを少し恥ずかしく思っていました。
でも生理が遅かったお陰なのか、小学生の時は背が低く前から3から5番目だったのが、中学生になってからぐぐぐっと伸び、すでに身長が止まったお友達をどんどん抜かしていき、卒業のころには後ろから3,4番目になっていました。
その後高校生になり、ストレスからか拒食気味だったこともあり1年間で7キロ近く痩せたことがあります。そのため、1年半ぐらい月経が来ず、ホルモン補充療法をしました。
今思えば、よく私の卵巣と子宮は1年半も活動できなかったのに3人も子どもを出産できたな、と思ったりもします。
その頃の私は、月経がないことを喜んでいました。毎月のわずらわしさから解放された気がしたのです。しかし無月経が続くことで、体への影響はあります。当時の私はそれを知りませんでした。
私は結局、放置して放置して放置して …
親に指摘されるまで放置しました。
無月経の恐ろしさを知らなかった
無月経が長期間続くと閉経に関連して生じる問題と同様の問題が起こることがあるそうです。
例えばホットフラッシュ(ほてり)、腟の乾燥、骨密度が低下(骨粗しょう症)、心臓と血管の病気のリスク上昇などです。これらの問題は、無月経の女性では エストロゲンの濃度が低いために生じます。
心臓や血管までに影響を与えていたなんて…
月経がないことを身勝手に喜んでいた自分が情けない。
成長して大人になっても無知だったけど、それが無知の知となり、その後は妊娠や出産を通して、月経や成長ホルモンや女性ホルモンがいかに大切かということを身をもって知ることができました。
でも…
自分がまだ高校生で、知識も理解もなく、無知の知にもなっていなかったその時。その時にどうすれば必要な情報が自分が得ることができ、その情報を知識として自分のために使うことができたのか。
体に大きなリスクがあることが分からなかった当時の自分。
そんな自分のように娘にはなって欲しくない。
そう思っています。
月経を知り、女性を知り、自分を知る
初経って大人の女性への第一歩だと思います。
だからそれぞれのご家庭ではお赤飯をたかれたりしてお祝いするのではないでしょうか。
でも実際のところ、恥ずかしくてなぜお赤飯をたくのかが理解できませんでした。しかし、大人になり母親になった今はそのお赤飯の意味がものすごくよくわかる気がします。
お腹を痛めて産んだ娘が初経を迎えるということ。その娘も出産ができるように体が準備し始めたということですよね。嬉しいような、でもちょっぴり寂しいような気持ちでしょうか。
月経には周期がありますね。
1か月に大体4日から7日ぐらいは経血があります。1か月の4分の1くらい生理である状態なんです。1年でもその4分の1の日々が生理中の日なんです。
お腹が痛くなったり、経血の量が多くて入浴時や睡眠中に気になってしょうがないことが日常なんです。
娘にも1年の4分の1の日々を生理を邪険にせず、理解して受け入れてうまく付き合っていってほしいと思っています。
また同時に性についても学んでいくのでしょう。
小学校低学年のうちは、
「~が好き」「~は足が速くてカッコいい」
という話題が食卓を囲むときにも多く出てきています。異性への興味はもうすでにあります。
そして小学校高学年になると、異性やあるいは同性に対しての興味関心が性的なものになってくるのでしょう。
自分がどんな性的指向を持つのか、また自分の性別についても深く認知する時がくるのでしょうか。
親として子どもたちに伝えられること
1.本としての情報を与える
まだ早いかもしれないけど、性教育の一環として、自分自身の性の認知を深めることとしても絵本や書籍等をさりげなく家の本棚に置いておこうかなと考えています。
まだどの本がいいなど具体的な書評はできていませんが、まとまったサイトがありましたので参考までに。
2.女性の月経について具体的に説明する
じつは、子どもたちとお風呂に入る際に、経血を見られてびっくりされたことがあります。これはいい機会だ!と思ってそれを機に、女性の体に仕組みについて簡単に話しました。女性の体から血が出てくることに最初は驚いていましたが、でも子どもたちは興味を持って聞いてくれました。
ふとしたきっかけで子どもは聞く耳をもって興味を示してくれます。私が生理の日は、子どもが、
「今日は血が出る日なんだね!」
と、私に言ってくれます。
これまでひたすら経血を隠してきたけど、子どもたちが少し成長した今は隠さずことはやめて、人間の生理現象として子どもに認知してもらうことで、お互いにより理解が深まったのかな、と思っています。
3.出産の思い出話をする
私の出産は3回とも助産院でした。
特に一番下の1歳児の出産は、上の2人の子どもも旦那さんと一緒になって立ち会ってくれて、私が痛みに耐えるところから、赤ちゃんの頭が出てくるところ、そして初めての呼吸とともに「オギャー!」と泣くところまですべて見てくれました。
なんと、へその緒は長男が切ってくれました。私と赤ちゃんを結ぶへその緒を切ることで、赤ちゃんは一人の人間として、自分で自分の栄養を得る努力をすることが必要になったのです。
ただ、娘については立ち会わせるのには少し戸惑いがありました。
もし、私の出産を見て娘が出産に対して恐怖心を抱いてしまったらどうしよう…
と不安を覚えたからです。
でも出産を見ることなんてそうそうない機会です。そう考えて立ち会ってもらいました。
実際のところ、怖がっていました。
そりゃそうですよね。私が痛い痛い!と言っているし、赤ちゃんとともに真っ赤な胎盤がずりっと出てきたんですから。
この体験について、女性の月経の話につなげて子どもたちに説明することができました。
月経があるから女性は子どもを身ごもることができる。
月経があるから赤ちゃんを産むための準備ができる。
月経があるから女性はエネルギーがあふれ、活力にもあふれていると。
私たちの子どもたちが、それぞれの性について理解し、よりポジティブな印象を持ってくれるような伝聞をしていきたい。